相反抑制とは主動筋が収縮する際に拮抗する筋が弛緩する神経機構を言います。
例えば肘関節を屈曲させる際には上腕二頭筋が主動筋として働きます。
その際、上腕二頭筋が収縮しやすように拮抗する上腕三頭筋は弛緩します。
上腕三頭筋が弛緩するために、上腕二頭筋の筋紡錘から求心性Ⅰa線維が抑制性の介在ニューロンを介して脊髄前角細胞を抑制し拮抗する上腕三頭筋の筋緊張を低下させます。
この機構が相反抑制、またはⅠa抑制と呼びます。
前角から出る遠心性の神経繊維は基本的にはαです。
介在ニューロンを介していない赤い神経繊維は伸張反射に利用されます。
脊髄後根から求心性線維が入り
前角細胞から遠心性の刺激が出るという基本を再認識
臨床では筋緊張が高く可動域が低下した関節などに相反抑制を応用して治療を行います。