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理学療法士による身体活動研究チャンネル。医学に関する専門的な知識を動画を使い説明しています。解剖、運動、生理学はテキストで勉強するよりもビジュアルを通して学んだ方が記憶にのこるのではないかと思い、学生時代からこの活動を始めました。今後は臨床で感じた新たなニーズを等身大で表現していきたいと思います。※身体の活動には個人差があります。ご心配な方はお近くの医療施設にご相談下さい。

2013年12月22日日曜日

歩行周期 Gait cycle : 理学療法士による身体活動研究

どうもみなさんこんちには今日は歩行周期についてお話したいと思います。
歩行周期は立脚相と遊脚相に分けられます。


まず踵が地面についた位置を踵接地(heel contact)と言います。次に足の裏が着いた位置を足底接地(foot flat)と言います。立脚相の真ん中を立脚中期(mid stance)と言い、片側の足に一番荷重が掛かる相になります。踵が離れる位置を踵離地(heel off)、立脚相の一番最後を足趾離地(toe off)と言います。立脚相は歩行周期のうち60%の時間を占めています。







次に遊脚相です。遊脚相は爪先が地面から離れて振り出される下肢側で3つの要素の分けれることができます。下肢が体幹の後方にある加速期(acceleration)、下肢が体幹の真下にある遊脚中期(mid-swing)、下肢が体幹の前方へ振り出される減速期(deceleration)に分けられます。




これらの相分けの用語は歩行分析を行う際に用いることができます。また、この他に新たな歩行の定義としてはランチョロスアミーゴ方式があります。


学校の授業では運動学に記載されているこの歩行周期の用語を始めに学習してから、ランチョロスアミーゴ方式を勉強したと思います。

ランチョロスアミーゴ方式は【観察による歩行分析】キルステン ゲッツ・ノイマン (著), 月城 慶一 (翻訳), 江原 義弘 (翻訳), 山本 澄子 (翻訳), 盆子原 秀三 (翻訳)が一番分かり易い本だと思います。

臨床では比較的この2つの用語が混合して使われている気がしますが、最近の流行ではランチョロスアミーゴ方式を用いる場合が多い気がします。個人的にも細かい相分けで話ができるので良いかと思っています。

次はランチョも説明したいのですが、動画を制作するのが大変そうですね。。。

2013年11月17日日曜日

皮膚分節(デルマトーム)Dermatome:理学療法士による身体活動研究

どうもみなさんこんにちは今日は皮膚分節(デルマトーム)についてお話したいと思います。

体の神経の復習はこちらの動画から
今回は末梢神経の中の脊髄神経についてです。


脊髄は頸髄、胸髄、腰髄、仙髄に分けられます。それぞれの脊髄には支配する皮膚感覚領域があります。



それではそれぞれの脊髄神経が支配している皮膚感覚領域をみていきましょう。

顔面の皮膚感覚領域は脳神経の中の三叉神経が支配しています。

頸髄の神経が支配している皮膚感覚領域はC2~C8までのエリアです。
胸髄の神経が支配している皮膚感覚領域はTh1~Th12までのエリアです。
腰髄の神経が支配している皮膚感覚領域はL1~L5までのエリアです。
仙髄の神経が支配している皮膚感覚領域はS1~S5までのエリアです。



ある程度の憶え方としては母指と示指を使って6を作り母指示指の支配領域はC6
乳頭の位置でTh4、膝の位置でL3、踵でS1を憶えておくと便利でしょう。






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2013年6月6日木曜日

前脛骨筋 Tibialis anterior muscle:理学療法士による身体活動研究

前脛骨筋の起始部は脛骨の外側面に付着します。

前脛骨筋 Tibialis anterior muscle

停止部にむかって筋腹は腱になり、上伸筋支帯と下伸筋支帯の下を腱鞘に包まれ通過し内側楔状骨と第1中足骨底に停止します。







 作用は主に足関節の背屈と内返し(内反)です。 足首を背屈させる中心的役割をしているのがこの前脛骨筋です。 




前脛骨筋を支配する脊髄神経はL4~S1レベルで、深腓骨神経です。 深腓骨神経は総腓骨神経から由来し、膝窩を通り、腓骨頭と腓骨頸周辺を回って走行しています。 


よく耳にする腓骨神経麻痺による下垂足、尖足、Foot dropなどは腓骨頭部を圧迫することで起こります。 

術後などあやまって長時間、患側下肢を外旋位にした結果、腓骨頭を圧迫するとにより腓骨神経麻痺の危険性が高まりますので気をつけましょう。





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2013年5月19日日曜日

相反抑制 Reciprocal inhibition : 理学療法士による身体活動研究


相反抑制とは主動筋が収縮する際に拮抗する筋が弛緩する神経機構を言います。

例えば肘関節を屈曲させる際には上腕二頭筋が主動筋として働きます。

その際、上腕二頭筋が収縮しやすように拮抗する上腕三頭筋は弛緩します。

上腕三頭筋が弛緩するために、上腕二頭筋の筋紡錘から求心性Ⅰa線維が抑制性の介在ニューロンを介して脊髄前角細胞を抑制し拮抗する上腕三頭筋の筋緊張を低下させます。
この機構が相反抑制、またはⅠa抑制と呼びます。

前角から出る遠心性の神経繊維は基本的にはαです。
介在ニューロンを介していない赤い神経繊維は伸張反射に利用されます。



脊髄後根から求心性線維が入り
前角細胞から遠心性の刺激が出るという基本を再認識


臨床では筋緊張が高く可動域が低下した関節などに相反抑制を応用して治療を行います。

2013年5月9日木曜日

筋収縮形態 Type of muscle contraction: 理学療法士による身体活動研究



筋収縮を大きく分けると求心性収縮、遠心性収縮、等尺性収縮に分けられます。

まずは一番イメージし易い求心性収縮です。
求心性収縮とは筋肉の起始部と停止部が近づいていく収縮のことです。

収縮力が抵抗よりも大きい場合をさします。
例えばダンベルを胸に近づける運動をした場合の上腕二頭筋は求心性収縮をしています。

この収縮とは逆の状態を遠心性収縮と言います。
遠心性収縮とは筋の起始部と停止部が遠ざかっていく状態です。
抵抗が収縮力よりお大きい場合をさします。
例えばダンベルを置く際の上腕二頭筋は収縮しながら起始と停止が遠ざかっているので、遠心性収縮をしています。この場合ゆっくりダンベルを置けば置くほど遠心性収縮の負荷は強いと言えます。

筋力トレーニングを行う際に効果的な負荷を掛けられるのは遠心性収縮と言われています。しかし、遠心性収縮は外力や負荷が筋力よりも大きいため、筋力を損傷している場合や著しく筋力が低下している場合には注意が必要です。

この2つの収縮とは違い起始部、停止部の位置が変わらずに筋肉が収縮している状態を等尺性収縮と言います。一定位置にダンベルを止めておく場合、上腕二頭筋や上腕三頭筋、腕の筋肉は 等尺性の収縮をしていると言えます。

リハビリではトレーニングの意図により収縮形態を選んで行う必要があります。


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